名もなき家事の一覧|書き出して頭を軽くする
料理、洗濯、掃除。名前のついた家事のまわりには、名前のない小さな作業が無数にあります。ひとつひとつは数分で終わるのに、なぜかずっと頭のどこかを占めている。この記事では、そうした「名もなき家事」を一覧にして、頭の中から外に出す方法をまとめます。
誰がどれだけやっているかを比べるための記事ではありません。目的はひとつ、「覚えておかなければいけないこと」を減らすことです。
名もなき家事とは
名もなき家事とは、「料理」「洗濯」のような呼び名がつかない、細かな家の仕事のことです。シャンプーを詰め替える、排水口のネットを替える、郵便物を仕分ける、といった作業がこれにあたります。
ひとつずつは小さくても、数が多く、終わりがありません。そして多くの場合、やっている本人の頭の中にしか存在していません。
なぜ見えにくいのか
- 名前がないので、話題にのぼらない。「今日は何をした?」と聞かれても、言葉にしにくい
- やった結果が「何も起きない」こと。トイレットペーパーが切れない、麦茶がいつも冷えている、という状態は気づかれにくい
- 自分のものではない場所で発生する。相手の持ち物や、相手がよく使う場所のことは、そもそも目に入らない
存在を知らなかった家事はないつもりでしたが、数えてみると多さに驚きました。友人からもらった観葉植物の水やり、マグカップの漂白、パートナーのシャンプーや歯磨き粉の補充。特に補充は、自分が使うものではないものを含む場合、減っていることに気づくこと自体が難しいと感じました。
名もなき家事の一覧
場所と場面ごとにまとめました。これは「全部やるべきこと」の一覧ではなく、自分の家の家事を思い出すための見本です。当てはまるものだけを自分のリストに書き写し、関係のないものは読み飛ばしてください。
キッチン・食事
- 献立を考える
- 冷蔵庫の中身と賞味期限を確認する
- 麦茶やお茶を作って冷やす
- 調味料を詰め替える・買い足す
- 排水口のネットを替える
- スポンジ・ふきんを交換する
- マグカップや水筒を漂白する
- 製氷機の水を足す
- 食器を棚に戻す
洗濯・衣類
- 洗剤・柔軟剤を詰め替える
- ポケットの中身を確認する
- 裏返しの服や丸まった靴下を直す
- 汚れのひどいものをつけ置きする
- 洗濯ネットに入れる・出す
- 取れたボタンを付け直す
- 季節の服を入れ替える
- クリーニングに出す・受け取る
掃除・住まい
- ゴミ袋をセットする
- ゴミの日と分別を把握する
- 各部屋のゴミを集める
- トイレットペーパーを補充する
- タオルを交換する
- 玄関の靴をそろえる
- 観葉植物に水をやる
- 電池や電球を交換する
- 加湿器や空気清浄機のフィルターを手入れする
補充・在庫
- シャンプー・ボディソープを詰め替える
- 歯磨き粉・歯ブラシを買い替える
- ティッシュ・ラップ・ゴミ袋の在庫を確認する
- 買い物リストを作る
- ネット注文の受け取りと段ボールの片付け
赤ちゃん・子ども
- 哺乳瓶の消毒液を交換する
- 離乳食を小分けにして冷凍する
- うんち汚れの服をつけ置きする
- 抱っこ紐のよだれカバーを洗う
- おむつ・おしりふきの在庫を確認する
- 爪を切る
- サイズアウトした服を入れ替える
- おでかけバッグの中身を補充する
予定・手続き
- 通院や健診の予約を取る
- 書類の提出期限を把握する
- 郵便物を仕分ける
- 支払い・振込をする
- 家族の予定を調整する
- 贈り物やお返しを手配する
このリストは、ふたりで見られる場所に置くと続きます。くらしごとを登録せずに試してみる
子どもが生まれてから「これも家事だったのか」と気づいたのは、消毒液の交換、離乳食の小分け冷凍、うんち汚れのつけ置き、抱っこ紐のよだれカバーの洗濯でした。どれも育児書の目次には載っていませんが、毎日か数日おきに必ず発生します。
書き出すだけで軽くなる理由
名もなき家事のつらさは、作業の量だけではありません。「何か忘れていないか」を常に頭の片すみで確認し続けていること、その見張り番の負担が大きいのです。
妻を見ていると、毎日やることが多すぎて、何か漏れていないかが心配になってしまうようでした。書き出して共有するようになってからは、「頭の中がスッキリした」と言っています。
書き出すと、覚えておく役目をリストに任せられます。やることの数は変わらなくても、「漏れていないか」を確かめる作業が、頭の中の点検からリストを見るだけに変わります。
カレンダーのリマインダーでは足りないこと
「忘れないように」と聞くと、カレンダーのリマインダーが思い浮かびます。ただ、予定と家事には大きな違いがあります。予定はその時刻が過ぎれば終わりますが、家事はやるまで終わりません。
子どもを 3 か月に 1 回、耳鼻科に連れて行っています。カレンダーにリマインダーを入れていますが、通知に気づいたその日に予約を取らないと、翌日にはもう通知は出ず、そのまま忘れ去ってしまいます。
その日にできなかったことが、責められることなく次の日にも残っている。名もなき家事を預ける場所には、この性質が必要です。紙でもアプリでも、「終わるまで消えない」ことを基準に選ぶとうまくいきます。
リストにするときのコツ
- 最初から完璧を目指さない。思いついたものから書き、気づいたときに足していく
- 頻度を添える。「毎日」「週 1 回」「月 1 回」がわかると、毎日見るリストが短くなる
- 担当は決めなくてもいい。まずは「存在が見える」ことが大事で、誰がやるかは見えてから考えればいい
- ふたりが同じものを見られる場所に置く。片方の頭の中やスマホの中だけにあると、もう片方にはまた見えなくなる
- できなかった日があっても気にしない。リストは成績表ではなく、覚えておく役目を代わってもらうためのもの
書き出してもうまくいかないこと
正直に書くと、リストにすれば何でも解決するわけではありません。
わが家でうまくいっていないことが 2 つあります。ひとつは離乳食の献立。食材の組み合わせまで管理するのはやることリストでは難しく、妻は別のアプリを使っています。もうひとつは時間帯。「午前中にこれをやる」と決めていても、子どもの調子しだいでその通りには進みません。
献立のように専用の道具が向いているものは、無理にひとつにまとめなくてかまいません。時間どおりに進まないことは、小さな子どもがいる家では前提です。予定どおりにこなすことよりも、できなかった分が消えずに残り、明日また見えることのほうが役に立ちます。
まとめ
名もなき家事は、なくすことはできません。けれど、頭の中から外に出すことはできます。まずは上の一覧から自分の家に当てはまるものを拾い、ふたりが見られる場所に置いてみてください。
覚えておかないといけないことが減って、毎日がだいぶ楽になりました。